ご家族の方にも読みやすいように、わかりやすくまとめています。

文字の大きさ
年齢別のやることお住まいの地域の制度かんたん判定ツール制度が変わりました

お金・年金

65歳になったらやること|年金の請求と介護保険の手続きチェックリスト

この記事のポイント

  • 65歳になる3か月前に、日本年金機構から「年金請求書」が届きます。65歳の誕生日の前日以降に、年金事務所などに出すと年金の受け取りが始まります。
  • 年金を増やしたい方は、65歳で請求せずに待つ「繰下げ」もできます。66歳以後75歳までの間で、1か月遅らせるごとに0.7%増えます。
  • 65歳になると、介護保険の「第1号被保険者」になり、全員に介護保険被保険者証が届きます。要介護認定の申請などで使うので、大切に保管しましょう。
  • 介護保険料は、最初は納付書や口座振替で払い、しばらくすると年金から天引きに変わるのが一般的です(年金が年額18万円以上の方)。

65歳になると、年金の受け取りが始まり、介護保険の「第1号被保険者」になります。やることは大きく2つです。1つは、65歳になる3か月前に届く「年金請求書」を、65歳の誕生日の前日以降に出すこと(年金を増やすために受け取りを遅らせる「繰下げ」を選ぶ方は、出さずに待ちます)。もう1つは、市区町村から届く介護保険被保険者証を保管し、介護保険料の納め方を確認することです。

この記事では、65歳の前後に届く書類と、やることを順番にまとめます。最後に、印刷して使えるチェックリストもあります。

65歳の前後に届くものと、やること

時期届くものやること
65歳になる3か月前年金請求書(日本年金機構から)65歳で受け取るか、繰下げるかを決める。必要な書類をそろえる
65歳になる前の月(世田谷区の例)介護保険被保険者証(市区町村から)なくさないように保管する
65歳の誕生日の前日以降―年金請求書を、年金事務所か街角の年金相談センターに出す
65歳になってから介護保険料の納付書(市区町村から)納付書か口座振替で払う。しばらくすると年金からの天引きに変わることが多い

出典:日本年金機構「年金請求書(事前送付用)」「老齢年金の請求手続き」、世田谷区「介護保険被保険者証」「介護保険料の納め方」(2026年10月22日に確認)

届く時期は、市区町村や、誕生日が月の初めかどうかなどで少し変わります。届いた書類の案内を確認しましょう。

年金の手続き:年金請求書を出す

年金は、自分で請求しないと受け取りが始まりません。日本年金機構は、受け取りを始める年齢になる3か月前に、ご本人あてに「年金請求書(事前送付用)」を送っています。

年金請求書を出す流れ

  1. 65歳になる3か月前に、日本年金機構から年金請求書が届きます。
  2. 65歳で受け取るか、66歳以後に遅らせる(繰下げる)かを決めます。
  3. 65歳で受け取る場合は、必要な書類をそろえます。
  4. 65歳の誕生日の前日以降に、お近くの年金事務所か街角の年金相談センターに出します。誕生日の前日より前に出すと、受け付けてもらえません。

年金を受け取る権利は、65歳の誕生日の前日に生まれます。

主な必要書類

書類説明
年金請求書届いたものに記入する
生年月日がわかる書類(戸籍謄本、住民票など)マイナンバーが日本年金機構に登録されている単身の方や、請求書にマイナンバーを書いた方は、原則いらない
受け取る口座がわかるもの(通帳やキャッシュカードのコピーなど)請求書に金融機関の証明を受けた場合や、公金受取口座を使う場合はいらない
配偶者や子がいる方の追加の書類加給年金の対象になる方(厚生年金に20年以上入っていて、配偶者や18歳未満の子がいる方など)は、戸籍や世帯全員の住民票、収入がわかる書類などが必要

出典:日本年金機構「老齢年金の請求手続き」(2026年10月22日に確認)

書類は、65歳の誕生日の前日以降に発行されたもので、請求する日から6か月以内のものを用意します。状況によってほかの書類が必要なこともあるので、届いた請求書の案内を確認しましょう。

年金を増やしたいなら「繰下げ」も選べる

繰下げ受給(くりさげじゅきゅう)とは、年金を65歳で受け取らずに遅らせて、そのぶん毎月の年金額を増やすしくみです。

項目内容
遅らせられる時期66歳以後、75歳までの間(昭和27年4月1日以前に生まれた方などは70歳まで)
増える割合1か月遅らせるごとに0.7%。増えた割合は一生変わらない
75歳まで遅らせた場合最大84%増える
手続き65歳では請求せずに待ち、66歳以後の希望する時期に繰下げの手続きをする

出典:日本年金機構「年金の繰下げ受給」(2026年10月22日に確認)

老齢基礎年金と老齢厚生年金は、どちらか一方だけを繰下げることもできます。

繰下げで気をつけたいことは、次のとおりです。

  • 繰下げて待っている間は、加給年金や振替加算を受け取れません。
  • 75歳になった月を過ぎて待っても、それ以上は増えません。
  • 繰下げの手続きを、ご家族が代わりに行うことはできません。

「何歳から受け取るのがよいか」は、ほかの収入や貯蓄、健康状態によって変わります。迷ったら、年金事務所で相談してから決めると安心です。くわしくは、年金の繰下げ受給の記事で説明します。

介護保険:被保険者証が届き、保険料の払い方が変わる

65歳になると、介護保険の「第1号被保険者」になります。第1号被保険者とは、65歳以上で、介護保険の保険料を自分で納める人のことです。

介護保険被保険者証は全員に届く

介護保険被保険者証は、要介護認定を受けているかどうかに関係なく、65歳以上の全員に届きます。たとえば世田谷区では、65歳になる前の月に郵送しています(誕生日が月の初めの方は、その前の月)。手続きはいりません。

被保険者証は、次のようなときに使います。

  • 要介護認定・要支援認定を申請するとき
  • 介護サービスの計画(ケアプラン)を作ってもらうとき
  • 介護サービスを使うとき

要介護認定を受けていない方の被保険者証には、有効期限がありません。認定を申請するときまで、大切に保管しておきましょう。なくした場合は、市区町村の窓口で再交付を受けられます。

介護保険料の払い方

65歳からの介護保険料は、年金の額によって払い方が決まります。自分で選ぶことはできません。

払い方対象になる方
年金から天引き(特別徴収)老齢・遺族・障害年金を、年額18万円以上受け取っている方
納付書や口座振替(普通徴収)年金が年額18万円未満の方。年度の途中で65歳になった方(天引きが始まるまで)

出典:世田谷区・文京区「介護保険料の納め方」(2026年10月22日に確認)

65歳になってすぐは、天引きが始まるまでの間、納付書か口座振替で払います。たとえば世田谷区では、天引きは誕生月に応じて翌年度の4月・6月・8月・10月のどれかから始まります。届いた納付書は、払い忘れのないようにしましょう。口座振替にしておくと安心です。

介護保険料の金額は、市区町村ごとに決まります。くわしくは、65歳からの介護保険料の記事で説明します。

年金生活者支援給付金の対象かどうかも確かめる

年金などの収入が少ない方は、年金に上乗せして「年金生活者支援給付金」を受け取れることがあります。65歳以上で、世帯全員が住民税非課税、などの条件があります。

対象になりそうかは、年金生活者支援給付金をもらえるか確かめるツールで目安がわかります。くわしくは、年金生活者支援給付金とはの記事をご覧ください。

困ったときの相談先

相談したいこと相談先
年金の請求、必要な書類、繰下げお近くの年金事務所、街角の年金相談センター
介護保険被保険者証、介護保険料お住まいの市区町村の介護保険の窓口
介護や暮らしの困りごとお住まいの地域の地域包括支援センター

年金事務所での相談は、予約をしておくと待たずにすみます。

まとめ

  • 65歳になる3か月前に年金請求書が届きます。65歳の誕生日の前日以降に出すと、年金の受け取りが始まります。
  • 年金を増やしたい方は、65歳で請求せずに待つ「繰下げ」も選べます。1か月ごとに0.7%、75歳まで遅らせると最大84%増えます。
  • 65歳になると、介護保険被保険者証が全員に届きます。認定を申請するときまで保管しておきましょう。
  • 介護保険料は、最初は納付書などで払い、しばらくすると年金から天引きに変わるのが一般的です。

下のチェックリストを印刷して、終わったものに印をつけながら進めてみてください。ご家族にも送っておくと、書類の場所を共有できて安心です。

よくある質問

65歳の年金の手続きは、いつからできますか?

年金の請求書は、65歳の誕生日の前日以降に出せます。誕生日の前日より前に出しても受け付けてもらえません。請求書は、65歳になる3か月前に日本年金機構から届きます。

年金請求書を出さないとどうなりますか?

年金は、請求しないと受け取りが始まりません。ただし、年金を増やすために受け取りを遅らせる「繰下げ」を考えている方は、65歳で請求せずに待ち、66歳以後の希望する時期に手続きをします。繰下げをしない方は、早めに請求書を出しましょう。

65歳になったら介護保険の手続きは必要ですか?

65歳になったことで必要になる手続きは、基本的にありません。市区町村から介護保険被保険者証が郵送で届きます(世田谷区の場合、65歳になる前の月)。要介護認定を受けていない方の被保険者証には有効期限がないので、なくさないように保管しておきましょう。

65歳になると介護保険料は年金から引かれますか?

年金が年額18万円以上の方は、年金から天引き(特別徴収)されます。ただし65歳になってすぐは、天引きが始まるまでの間、納付書や口座振替で払います。天引きに切り替わる時期は、誕生月などによって変わります。

65歳の前後にやることチェックリスト

印刷して、終わったものに印をつけて使えます。

  • 65歳の3か月前:日本年金機構から届く「年金請求書」を確認した
  • 65歳で受け取るか、繰下げ(66歳以後)にするかを決めた
  • 請求書に必要な書類(戸籍や住民票、通帳のコピーなど)を確認した
  • 65歳の誕生日の前日以降に、年金請求書を年金事務所などに出した
  • 市区町村から届いた「介護保険被保険者証」を保管した
  • 介護保険料の納付書が届いたら、払い方(納付書・口座振替)を決めた
  • 年金生活者支援給付金の対象になりそうか確かめた
  • ご家族に、書類の保管場所を伝えた

これからの暮らし帖 https://kurashicho.mood107.com/articles/65sai-yarukoto/

参考にした情報

制度や金額は変わることがあります。最新の情報は、各機関の公式サイトや窓口でご確認ください。

この記事の更新履歴

  •  公開しました。

次に内容を見直す予定:2027年4月ごろ

内容の誤りや古い情報にお気づきの方は、お問い合わせからお知らせください。

この記事を書いた人

これからの暮らし帖 編集部

年金・医療・介護の制度、詐欺の対策、終活、相続、お葬式とお墓について、厚生労働省・日本年金機構・警察庁・法務省・自治体などの公的な情報を確認しながら記事を作成しています。制度や数字は、定期的に見直して更新しています。